水9 相棒 Season10 第八話感想。

今回の脚本は、年2回ぐらいあるお試し回だったようで
まったく知らない人でしたが、S8マジックやS9死に過ぎた男がまともに見えた。
当該2回を担当されたブラジリィー・アン・山田氏のほうが
相棒テンプレートという感じではありましたけど、大きく外れてない分ましでしたかねえ。
ここ数年のお試し回では、S8フェンスの町でを担当された方が一番でしょうか。

いやはや、今回はどう評価していいのかわからない。
相棒だと、なんで信じてやれなかった（S7希望の終盤）とか、
なぜ話を最後まで聞かなかった（S4殺人講義）などのようなパターンが多いかと思いますし
一応、今回もこのパターンではあるのですが……。
ラストでの、冒頭神戸の評『スクープ取れれば何でも良い』を覆す価値があったとは
管理人には思えません、いやそうではない心は確かにあったのでしょうが
それは一面ですよ、やはり。右京さんが全面擁護する人間ではないと思う。
なぜなら、展覧会のポスターに飛び降りるシーンの写真を採用していることと
通り魔に刺された女性に対して、結局自分も助けに入らなかったことの2点。
前者は、そこまで想定して書いているかはわかりませんが
おそらく、被害者女性が自殺するその画をメインにすえることによって
より多くの人に、見せたかった後半二枚を見に来てもらう意図があるかもしれません。
とはいえ同僚が、そして自身も認めてはいたように、画に刺激を求める大衆が
それによって、展覧会へやってきたとするならば、おそらくはさっさと飛ばされるでしょう。
もちろん、ちゃんと見てくれる人も増えるかもしれませんが
ことこういう場合においては、望み薄に思えますね。
後者については、大衆心理の恐ろしさを写し取ることができたとしても
その場で自身もまた、大衆心理に飲まれて行動しなかった以上は
そんなことを訴える資格はないと、そう言わざるを得ないでしょう。
まぁ、どっちにしてもですよ。暴行自殺事件の後半二枚、毒殺事件の最後一枚
写真そのものの評価はともかくとして、あんなんで事件が犯人や被害者のすべてではないとか
そもそも、掘り下げが浅いと思いますよ。自己満足の域だと思います。

さて、次回はまたなんか研究所もののようです。
予告を見て、神戸卒業もレベル4なのか!?　とか思ってしまいました。
そんな気がしただけで、実際は卒業はないですよ?　一応。
まぁ、法則に飲まれなきゃ良いけどなあ。


今回ミスリード要員多すぎだろー、交番巡査とか区民センターのおばはんとか。

タグ：相棒 相棒S10 ドラマ感想

コメント 12

写真家とか小説家ってのは基本的に自己満足で生きてると思うわけです。
自腹で展覧会開くくらいだから、何かしら信念がないとやらないだろうし。

信念だけじゃ飯は食えんし。
by WOO (2011-12-08 12:01) 

WOO様、コメントありがとうございます。

芸術の分野においての表現は自己満足といわれれば確かにそうでしょう。
とはいえ、その領域を超えないと評価はされないと思うわけです。
その意味で、あの三枚に有無を言わせぬ説得力はない。
そう今回は感じました。

信念はあるけど、生きていくために大衆の求めるものを撮る
それ自体は仕方ないことだと思います。
しかし、特に通り魔のほうが最低限撮ったらすぐに助けに入るとか
信念に沿った行動をすべき、それは間違いないと思いますが。
by 霧原誠也 (2011-12-08 17:05) 

写真は見た人がどう感じるかで評価が分かれます。
写真家が訴えたかったことが見る人に伝わればいいんだけど、伝わらなかったら自己満足になってしまう。

要するに、写真から作者の意図が感じられれば、説得力も生まれてくるのではないでしょうか。
by WOO (2011-12-08 21:06) 

WOO様、コメントありがとうございます。

毒殺事件のほうの組写真は特に顕著だと思いますが
凶悪犯としての3枚に、普通の親としての1枚を加えて
それで、犯人にもそうでない一面があるということを表現したい。
まぁ、劇中で意図を説明してくれましたから
我々には伝わりましたが、実際に展覧会に行ってあれだけ見たのでは
正直、わからないと思います。
ですから、意図が伝わることが説得力に必要これはそうでしょう。
ですが、意図も分かってる状態であの4枚をみて
説得力を感じるかと言われれば、管理人はNOです。
あの1枚を追加しただけでは、被害者遺族の心理を
逆なでするのが関の山ではないかと思います。
それでなお追加したのですから、自己満足だと言ったわけです。

繰り返しますが、擁護するに足る被害者ではないと思います。
by 霧原誠也 (2011-12-09 00:50) 

もともと毒殺事件の写真は、被害者遺族に見せることは想定してないのでしょう。
加害者と口論になった時も「写真を見れば分かる」と言っていたくらいだから、展覧会でぜひとも伝えたいことがあった、あるいは写真で何かを読み取って欲しいと考えていたのか。
どっちにしろ、犯人と被害者にもう少し意思の疎通があれば防げたかもしれない事件だったね。
by WOO (2011-12-09 06:27) 

WOO様、コメントありがとうございます。

メディアに売ることを目的として写真を撮っている以上
被害者遺族に見せることを想定していないは無理があります。
実際、4枚目は買ってくれなかったといっているので
早い段階で世に出すつもりだったのは間違いないですし。

ラストシーンが、特命二人で歩きながら
被害者のしていることが、すべて正しいわけでも
許されるわけでもないとか、話すシーンなら
まだ良かったのではないかと思いますが
今回の話で、被害者に責がなかったということはありえませんから
いい人でしたで〆るのは、ありえないと思います。
by 霧原誠也 (2011-12-09 09:06) 

写真を通して訴えたいことがあったんだけども、どこも買ってくれなかったから展覧会を開いたという解釈です。劇中で言われていた通り、マスコミ的には刺激が強い写真を求めるわけで。
だから、あそこまで展覧会にこだわっていたのではないかと。

マスコミが求める写真だけを撮り続ける写真家でありたくなかったんじやないかな。
by WOO (2011-12-10 06:20) 

WOO様、コメントありがとうございます。

被害者が、そういう人物像だということは否定しませんが
・通り魔に刺された女性を助けてはいないこと
・自殺した女性を追い込んだ一人には間違いないこと
最低でもこの2つの擁護できないことをやっています。
その上で、右京さんはいつも罪は償うべきだという人ですから
いくら、犯罪には該当しないとはいえ
何も悪くない、という言い方をするのはおかしいです。
脚本家がきちんと右京さんのキャラを把握できていないということでしょう。

別に、人物設定としてありえないといってるわけじゃありませんし
ゲストならいくらぶれようが、残念回ぐらいですみますが
メインである、特命二人がブレる脚本は管理人個人としてはありえません。
by 霧原誠也 (2011-12-10 09:37) 

犯人が殺人を認めて、事件が終わったと思われているにもかかわらず、最後まで動機にこだわっていたので、犯人に真実を知った上で罪を償って欲しいという気持ちがあったのではないでしょうか。
既に死んでいる被害者の罪を問うより、今目の前にいる加害者の罪を問うべきだという考えがあったのかも。

僕は言われているほどキャラのブレは感じませんでしたけど。
by WOO (2011-12-10 12:55) 

WOO様、コメントありがとうございます。

優先が、生きている犯人なのは当然ですが
何度も言っているように、今回の被害者は
信念があったでは許されないことをしていること
今までに、死んだからといって許されはしないと繰り返し言ってきていること
この2点から、右京さんの言動がぶれているといってるわけです。

新人だからで済ますには、ひどいブレだと思いますよ。
by 霧原誠也 (2011-12-10 13:36) 

脚本家ひとりでドラマ作ってるわけではないんだし、プロデューサーとか色んな人の意見が入ってるわけだから、そこまで言うのは酷だと思うけど。
確かに右京さんへのイメージは千差万別だから、色んな意見があっても当然だし。

僕は今回の話はよくできてたと思いますよ。
by WOO (2011-12-11 00:13) 

WOO様、コメントありがとうございます。

新しい人にありがちですが
情の部分に重きを置いた話を書き、その語りに引きずられて全体が微妙。
これはS7参加の徳永氏やら、ブラジリィー氏あたりにも見られます。
（太田氏は神戸のキャラ確立のために
　S8が3話ミス・グリーンから撮られた経緯を考えると
　2話バードランドより先に書いたと思われるので
　人情ものは流石ですね）
また、徳永氏が初参加でいきなり社会派っぽいものを
書いていたりするところを見る限り
初参加時は、得意なものをとりあえず書いてみて
というスタンスではないかと思われます。
また、そうでないと見極め難しいですからね。

というわけで、初担当でやらかした以上、管理人は容赦しません。
by 霧原誠也 (2011-12-11 01:51)