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星瞬きし宇宙の海で 第一話 Kパート [星瞬きし宇宙の海で]

 俺と桜が遅れて格納庫へ飛び込むと、整備班員らしき女がいらいらした様子で待っていた。
「遅い!!」
「すいません!! 機体は!!?」
「霧原はそっちの1番機、白樺はここじゃなくて奥の2番格納庫の2番機」
「「了解!!」」
 桜と別れて自分の機体へ走るが、近寄って改めて見上げてみると、それは宇宙軍の正式採用機トゥエルではなかった。近くの整備員に聞きたかったが、ただでさえ遅れているのだから、乗った後に教えてくれることを祈って、搭乗を急ぐことにした。

 コクピット内に入ってシートに着きハーネスを締めつつ内部を見渡すと、シートの形状など細部に違いはあるようだが、操縦する上で困るようなレイアウトの違いといったものはなさそうに見えた。
「1番機搭乗完了」
「了解しました、総員配置完了です」
 ブリッジとの回線を開いて告げると、応答した艦載機管制オペレーターらしい少女は、振り返りそう報告した。すると、今度は通信用の別のウィンドウが開いて、件の飛び級生、大塚初音が大写しになった。


 つづく。
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