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星瞬きし宇宙の海で 第二話 Bパート [星瞬きし宇宙の海で]

「おい桜、俺が前に出るべきだろ、待てよ!!」
 桜の機体は別のカタパルトから射出され、初速がそもそも違うというのもあったが、それを考えてもあっという間に引き離されてしまう。
「今は、一秒でも早くつかないと夕霧が撃たれ続けるでしょ!!」
 それはそうだが、単騎で突っ込むのはコンビの意味がないし、危険極まりない。なんとかしようとするが、既にスロットルは限界まで踏み込んでいてどうにもできない。俺の焦りに追い打ちをかけるように、アラート音と春香の声がした。
「カタパルト開放を確認、注意してください」
 当然の対応ではあるものの、少々遅いような気はする。しかし、その理由がなんであれ、接敵する前には出してきたのだから、こちらも遅かったと言うことになる。ただ、今回は桜がこれで止まってくれれば、良かったかもしれないと思ったのだが。
「私が向こうの陣形を崩すから、トドメはお願い」
「お、おい!!」
 止まる気など、一切なかったらしかった。


 つづく。
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