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星瞬きし宇宙の海で 第二話 Eパート [星瞬きし宇宙の海で]

 背後から誠也の1番機が迫っていることに気付いて回避しようとするが、間に合わず真一文字に両断され、敵機は爆発四散した。
「切れ味は問題ないけど、ホントにこれそれだけなのか?」
 琴希に聞いたところによると、1番機に装備された刀には、刀身表面にフィールドを展開する機能が備えられており、それが相手のフィールドを中和することで、フィールドを無視して斬断することが出来るらしい。また、そのフィールドによって相手の装甲を斬る際の刀身の破損を防ぎ、常に切れ味を保てるのだそうだが、どうも怪しい気がしないでもない。しかし、今はそんなことよりも桜が残して行った敵の掃討が先だ。そして、それをしながらもうひとつ気になることについて聞くために、再び回線を開いた。
「手負いだったのはあるにしても、あっけなさすぎないか?」
 いくらなんでも、初陣の自分たちにこうもあっさりやられると言うのは異常に思える。経験はどう考えても向こうが上なのだから。
「おそらくですが、実機での訓練が出来ていないんだと思います。この新型はトゥエルと機動特性がだいぶ違うようですが、この蜂起のための新型ですから、絶対に人目にさらすわけには行かなかったでしょうし」
「なるほど」
 今乗っているこの機体も新型だが、トゥエルとの違いはほぼ感じない。桜のは違うとかどうとか言う問題じゃないレベルだろうが、常々窮屈そうに操っていたからアレで問題ないのだろう。疑問が解決したところで掃討を終えた俺は、桜を追った。


 つづく。
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