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星瞬きし宇宙の海で 第二話 Fパート [星瞬きし宇宙の海で]

「可変機だと!? いや、それはとりあえずいい。コンクエスター隊はどうなっている!!」
 確かに、相手も新型でデータはない。可変機に意表を突かれたと言うこともあるだろう。だが、それはお互いさまで、向こうにもこちらの新型機・コンクエスターのデータはない。その状態で、戦闘が主任務ではない第7艦隊にこうあっさりやられると言うのは、非常事態というほかない。
「根本的な機動性が違うのはあると思われますが……」
 オペレーターは言い澱む。
「なんだ」
「やはり、実機は初めてですから……」
「チッ」
 その辺への懸念はなかったわけではないが、この後に控える戦いの方が当然大きな戦いになる、前哨戦のうちに試したい、そういう事情でこの作戦への新型機投入が決定された経緯がある。多少の損害は覚悟してはいたのだが、まさかこんな事態になるとは思っていなかった。
「先行部隊はどうなっている」
「別働隊の2機と交戦中、やはり足止めされています」
 邪魔が入っていない状態なら、2艦隊の残存部隊が出てきても撃てばよかったが、こうなってしまうと撃てば撃たれる状況である。決断をしなければならない。
「……撤退する。機動兵器隊を回収後、全艦跳躍。合流ポイントは予定通りだ」
「了解」
 先制攻撃には成功したものの、この失敗は後に響くことにはなるだろう。だが、それ以上にこの先の戦いに向かうことが出来なければ、もうそれは完全な終わりを意味するのだから。


 つづく。
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