SSブログ

星瞬きし宇宙の海で 第二話 Dパート [星瞬きし宇宙の海で]

 もちろん、当たってくれると言うなら、それ以上有難いことはないが向こうも素人ではない。さっと散開して回避してみせる。だから、予定通りにそれでできた道に向けて突っ込む。向こうもそれは予測済みだっただろうが、桜の後方からは誠也が来ていることもあってか、直掩部隊に受け渡すことにしたようで、最低限という感じの反撃が行われるのみ。桜はやすやすとかわして見せると、交錯し背後へと躍り出る。人型の特性を活かして、一部は振り向き攻撃を続けてくるが、それを回避しながらトリガーから指をずらして、別のスイッチを押しこんだ。
 人型へと移行した桜の2番機は、背後を晒した迎撃部隊に対して今度は撃墜を目的として正確にレールガンを撃ちこんでいく。誠也への警戒にあたって、桜へは背後を晒したままだった数機は、反応が遅れて直撃をもらう。空間歪曲場フィールドは実体弾も逸らすことが出来るが、機動兵器は艦艇のそれと違い、機体に近い位置にフィールドが張られる上に出力が低くて曲率が小さいために、機体に当たらずに済むほど大きく逸らすことはむずかしい。ただ、重装甲型なことが幸いして撃墜は免れた機体もあった。しかし、桜はそれを思いっきり無視して機体を戻すと、再び敵艦隊を目指す。そいつは、アマリに無防備な桜を向きを変えながら対艦用の重力波砲を引き出して狙うが、その次の瞬間だった。


 つづく。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。