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星瞬きし宇宙の海で 第五話 Oパート [星瞬きし宇宙の海で]

「回頭中止!!」
 自らを盾に、残りの艦を脱出させるつもりでの指示だったが、桜の攻撃により追撃艦隊の一隻が爆発轟沈したのを見て、小松はすぐさまそう叫んだ。変わって。
「全艦、緊急跳躍準備急げ!!」
 一般的に陣形を組む際、無人艦は有人艦の盾になるよう配置される。今回の場合、4艦隊は追撃をかけている立場であるから、無人艦が前、有人艦が後ろという形だ。しかし、追いついてきた7艦隊の攻撃を受けたことで危険度は逆転した。人間誰しも死にたくはないから、先行する無人艦の足を止めてを追従する有人艦を追い抜かせたいと思うものだ。もちろん、それは挟撃を仕掛けて3艦隊を殲滅するという当初目的からすれば、良い手とは言えないから、そうしてくれるとは限らない。だが、今の3艦隊の状況としては、そうしてくれることに賭けでもしないと状況を打開できないのだから。


 つづく。
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