星瞬きし空の下で 第一話 Aパート [星瞬きし空の下で]
第一話 そうしない理由もないんじゃないかな
桜はすっかり葉桜になってしまったとはいっても、まだまだ夏には早い四月の終わり。爽やかな風の吹く季節、……も今日は一休みのようで、いわゆる春の雨が降っていた。そんなわけで予定を変更して、男子はバスケを女子はバレーをやっているというわけだ。
「頑張れー」
今は他のグループがプレー中で、桜たちは適当な応援をしながら休憩中というわけだ。
「しばらく、体育の授業のある日は雨降ってほしいわねー」
桜の隣に座る、親友の北崎深耶はそう言った。
「まぁ、そうだね……。年度初めは体力測定とかで面白みないもんね」
そんな他愛無い世間話をしていたときだ、コートでプレーしていたクラスメートの谷澤春香の悲鳴があがった。
「どうした、谷澤!!」
体育館にいる全員が春香の視線の先に注目するが、そこには何もない。いや、正確にはなにも『見えなかった』。ただ一人、桜以外には……。
「何もいないよ春香!!」
深耶は春香にそう言いながら倒れた駆け寄ろうとしたのだが、その瞬間眩い光がその場を支配した。
「これは、まずいなあ」
斬!!
春香が見たものへ一撃で止めを刺すと、もといた位置へ戻り、視界を奪った光を生む呪符をしまう。
「桜、今の」
互いの位置が悪かったらしい、どうもその動作を深耶に見られてしまったらしかった。
「あ……」
とりあえず、他の人たちは春香の方に注目していて気づかなかったようだが、流石に今ここでどうこうするわけにもいかない。
「ごめん、後で」
深耶も察してくれたようで頷いてくれ、春香の方へと駆け寄っていった。
つづく。
桜はすっかり葉桜になってしまったとはいっても、まだまだ夏には早い四月の終わり。爽やかな風の吹く季節、……も今日は一休みのようで、いわゆる春の雨が降っていた。そんなわけで予定を変更して、男子はバスケを女子はバレーをやっているというわけだ。
「頑張れー」
今は他のグループがプレー中で、桜たちは適当な応援をしながら休憩中というわけだ。
「しばらく、体育の授業のある日は雨降ってほしいわねー」
桜の隣に座る、親友の北崎深耶はそう言った。
「まぁ、そうだね……。年度初めは体力測定とかで面白みないもんね」
そんな他愛無い世間話をしていたときだ、コートでプレーしていたクラスメートの谷澤春香の悲鳴があがった。
「どうした、谷澤!!」
体育館にいる全員が春香の視線の先に注目するが、そこには何もない。いや、正確にはなにも『見えなかった』。ただ一人、桜以外には……。
「何もいないよ春香!!」
深耶は春香にそう言いながら倒れた駆け寄ろうとしたのだが、その瞬間眩い光がその場を支配した。
「これは、まずいなあ」
斬!!
春香が見たものへ一撃で止めを刺すと、もといた位置へ戻り、視界を奪った光を生む呪符をしまう。
「桜、今の」
互いの位置が悪かったらしい、どうもその動作を深耶に見られてしまったらしかった。
「あ……」
とりあえず、他の人たちは春香の方に注目していて気づかなかったようだが、流石に今ここでどうこうするわけにもいかない。
「ごめん、後で」
深耶も察してくれたようで頷いてくれ、春香の方へと駆け寄っていった。
つづく。
2011-04-22 14:32
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