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星瞬きし空の下で 第四話 Fパート [星瞬きし空の下で]

 束の間の週末も今日で終わる。茜は追及してこなかったとはいえ、ずっとしてこないとは言い切れないし、これからも前回のようなことは何度となくあるだろう。そうなれば最終的には追及してくるかもしれない、ということで四人は夕飯を食べながら話し合っていた。
「もう正直、話ちゃったほうが早いんじゃねえか? 絶対に秘密ってわけでもないんだし」
 誠也は筍に手を伸ばしながらそう言う。
「話して納得してくれて、口が堅そうならそれでもいいんだけどね……。小柴先生、勢いで言っちゃいそうだから」
 一番、茜を長く見ている桜にそう言われると立つ瀬がない。
「納得してくれそうにも見えないわ。しかし、県北のから揚げはやっぱりいい」
「確かにそうですね。先生には私たちの話を確かめようがないですし」
 実際問題、霊力に関する機密がそこまで厳重に管理されていないのは、話しても確かめようがないために妄想扱いされる場合が多いことが理由として挙げられる。つまり、深耶に話したときのように、親友だったりすれば信じてくれるだろうが、今回のようにいきなり命令されて従えなんて言われてしまったら、心証最悪で妄想話で煙に巻こうとしていると思われても仕方がない。
「だな。と言うか梓、褒めるなら桜が作ったものにしてやれよ……」
 誠也は呆れながらそういうが、梓は全く意に介していない。
「私の家は、県北に行く機会なんてそんなにないもの。まぁいいじゃない」
「いいよいいよ、面と向かって褒められてもこそばゆいし」
 桜は笑ってそういう。まぁ、付き合いも長いわけでそういうものかもしれないと誠也は思った。
「とにかく、先生には悪いけど話すわけにはいきませんね。この持久戦は辛そうですけど、諦めてくれるのを待ちましょう」
 そういう椿に三人はうなずき、あとは日曜の夜を楽しんだ。茜が早々に諦めてくれることを祈りながら。


 つづく。
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