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星瞬きし空の下で 第四話 Gパート [星瞬きし空の下で]

「単刀直入に聞くわ、あなたたち四人は何者なの?」
「お答えできません」
 放課後の空き教室で二人は対峙していた。
「答えなさい。まだ、あなたたちはそれが許される年じゃないわ」
 どちらが年長なのか分からないぐらい茜は苛立っており、椿も自分の反応がそれを助長しているのはわかっているが、それでも決めたことだからその通りに対応していくしかない。
「特記事項の内容は、ご理解いただいているはずですが」
 あくまで淡々と答える椿に、茜は更に詰め寄る。
「あなたは分かってるから納得できるでしょうね。でも、内容も知らされずにただ従えなんて言われて、逆の立場なら納得できるの!?」
 心情は理解できる、ただこの手の理不尽なことはいくらでもあるのだから、たまたま自分よりも立場の弱い相手がその対象だったことで強気になっているようにしか見えないのも、話せないと判断する理由なのにと椿は肩を落とした。
「確かに、私の対応もまずかったとは思いますが、今までも同様のことはあったはずですが」
「それは……」
 茜は言葉に詰まり沈黙が流れる。
 しかし、それを打ち破るザラっとした感覚が椿を襲った。
「先生、少し早いですが全校生徒を下校させてください。職員は退避を」
「あんた人の話を……」
 いよいよ気色ばんで茜は詰め寄る。それでも椿は、毅然として言い放った。
「前回も言ったとおりです、この件に関しあなたに拒否する権利はありません」


 つづく。
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