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星瞬きし宇宙の海で 第六話 Uパート [星瞬きし宇宙の海で]

「敷野学園所有、実習ステーションへの通信可能距離に入ります」
 戦略上必要とはいえ、やはり通常航行は時間がかかる。それもようやく終わると思えば、安どの空気が広がるのは仕方ない、まだまだここから面倒な交渉が始まるとしてもだ。
「ステーション側の索敵距離は」
「それはなんとも。機器のスペック的には範囲内でも気付いていない可能性もありますし……」
 向こうは索敵を怠れば死ぬという世界で生きてきたわけではないから緊張感が足りていないかもしれないし、逆に急にそうなったことで視野狭窄に陥っているかもしれない。そもそも、早い段階で気付けたとしても何かができるわけでもないと言うのもある。
「よし、艦内に受け入れ待機を通達。ステーションへは国際救難チャンネルでの呼びかけを始めてくれ」
「了解」

「いよいよか」
 フィールラインの意向で、フィールラインと晴山の二人はブリーフィングルームで早めの待機に入っていた。そこへようやく通達が来たわけだが、なにか期待するような、そんなフィールラインの声色に、継世が言っていた厄介事は当たるかもしれないと、晴山の気持ちは少し沈むことになった。


 第六話・了
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