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星瞬きし宇宙の海で 第六話 Cパート [星瞬きし宇宙の海で]

「いろいろ言ってるけど、結局現状維持ってことだよね……」
「そうだけど、安易な判断が出来ないのは仕方ないよ」
 実習が終わり3番惑星の本校に戻ろうとしていた結河たちは、4艦隊の蜂起によって身動きが取れなくなり、ステーションに留まることを余儀なくされた。一週間やそこらであればよかったのだが、過ぎていく日々に教師陣は保護者等も交えて長時間の会議を行った。その結果を伝える集会が開かれたのだが、生徒たちを集めて集会まで開いた割には判断はステーションに留まり、可能な範囲で授業を実施するといういわば現状維持が伝えられただけだった。
「そりゃそうだけど……。あ、そうだねえ、結河。お兄さん今年から配属なんだよね? 助けに来てくれたりしないの?」
「そ、そんなこといわれても……」
 突然、そんな風に振られるが、まず誠也は結河が今このタイミングでここにいることを知らないのだから、無理な相談である。
「連絡取れれば来てくれそうだけどなー。無理だもんね」
 そうだよーなどと、友達には軽く返すが、言われて期待してしまうのは……。


 つづく。
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